なぜダイエットできないのか
年を重ねるにつれ、減量の難しさが増すことに頭を悩ませる方は私だけではないはずです。今回はその原因を考え、自分自身と向き合うことを目的に、
TEDの動画をご紹介します。
サンドラ・オーモット 「なぜダイエットは成功しないのか」
まとめ
体重が減らない理由
サンドラは神経科学の観点から、脳が体重を維持する仕組みをサーモスタットに例えます。サーモスタットは周囲の温度を検知して、設定温度に引き戻す装置です。
つまり、脳にも設定温度ならぬ、設定体重が存在しているというのがサンドラの主張です。空腹感とカロリー消費量を脳が陰で調整し、設定体重に引き戻します。
そして、厄介なのが、設定体重は上がることはあっても、下がることはめったにないという点です。
これまで飢餓の時代が長かったことの名残なのか、脳は我々の痩せたいという願望に反して、体重の増加には寛容なのですが、減少には厳しいのです。
それに、ファストフードが蔓延っている現代社会では、脳が空腹の信号を出せば、必要以上に食べてしまいがちです。
これが習慣になると、徐々に脳の設定体重が上がっていきます。
サンドラによると、設定体重には上下4〜7キロの幅があり、我々の体重は環境や食生活の変化によって、この幅の間を行き来するするように設計されているようです。
しかしながら、この仕組みのバグっている点は、ある程度の期間設定体重を超えて食べ続けると、設定体重の上限値が徐々に上がっていくことです。それに伴い、下限値も上がっていくので、結果として、どんなに頑張っても痩せない状況に陥ってしまいます。
解決策
サンドラは解決策として、自身の食欲と意識的に向き合うことを挙げています。
食欲に従って、食べていく過程で、自分にとって丁度良い量を知り、
丁度良い量を食べたら食事をやめる。この繰り返しです。
意識していないと、ついつい必要以上に食べ過ぎてしまうのが現代社会かと思いますので、理にかなった解決策と言えるでしょう。